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FFXIのキャラですすめる小説


by ryo0610hi
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風の教えるままに サンドリア編 3

<3>

フェイリーたちはラテーヌ高原を抜け、いよいよサンドリア王国を守るように広がるロンフォールにはいった。
「フェイちゃん。ここがロンフォール。ロンフォールは西と東に分かれていて。こちらは西になっているんだ。ロンフォールに隣接して、オークの拠点もあったりする。お互いがお互いを監視しているような感じだね」
グッキーが説明する。




「だけど、怖がらなくていいよ。フェイちゃんはけっこう強くなったから、襲われることはないからね」
「うんっ」
「襲うことはあるかもなー」
ぼそりとライゼルがいうと、フェイリーの足蹴りがひざ裏にヒットして、ガクッとひざを付いてしまうライゼルだった。
「おまっ! なにするんだよっ」
「ライ君がひどいこと言うからじゃない!」
「乱暴な女のくせに、なにがひどいことだ。事実だろう?」
「はいはいはいはい」
にらみ合う二人の間にグッキーが割って入る。
「あとであとで。ゆっくりけんかしてね^^ まずわ お城に報告いくよ!」
そういうと、フェイリーの手を掴んで、グッキーはいきなり走り出した。
「うわわわわ」
転びそうになりつつ、フェイリーはその後について走り出した。おかしそうに様子を見ていたジェイトンもちらりとライゼルを見てから走り出す。
「一番最後にサンドリアに入った人が、カフェでプリンおごること! いそげーーっ」
「なんだってー!!」
ジェイトンの言葉にあわてて立ち上がり、走り出すライゼルだったがかなりの距離をつけられ悔しそうにしつつも、楽しげに走り出したのだった。




「なんだ・・ここは・・・力が抜ける・・・」
光の中に吸い込まれたメビウスたちは、同じような円の模様がある小部屋に出ていた。小部屋の先には通路があり、どこかへと通じているようだった。
全員が虚脱感を覚え、その場に座り込む。
「装備や武器ですら重たく感じますね」
メビウスがいうと、一同同じだったらしく深く頷いたのだった。
「ということはここが例の場所ということになりますね」
スラグが部屋を見渡して立ち上がる。
「さすがメビさん。適当でもちゃんとたどりつくなんてすごーい」
「すごーい」
リュウがいうと、ターリも拍手して同意する。
「よせよ・・」
「だけど、ほめてないからねー」
「ええええ!」
緊張した皆の空気がすこしほぐれた一瞬だった。

「よし、みんなできうる限りの強化をもらい、通路の奥にいく。報告通りならば骨が無限に沸くらしいから十分に注意すること」
「らじゃ」
メビウスの言葉が合図となり、リュウがプロテス・シェルをみなにかける。
「あらら・・なんか・・魔法のほうも脱力しているらしいぜ? 小さめのものしかかけられない」
リュウがぼやくと、メビウスも笑い出した。
「め・・メビさんがこわれた?」
「いや、もともと?」
「こっそり飲んでたんじゃ・・・」
それに反応したリュウとターリはまた、ぼそぼそといいたい放題はじめたが、メビウスの笑いはとまらない。
「あーおかしい(笑) うーとね、ターリ、リュウさん。私リフレシュ使えないみたいだから、MPの使用はきをつけておくれね」
「ええええええええ、そこ笑うところー?」
「うん!」
「ひどい・・・・」
リュウとターリが抗議すると、ますますメビウスは笑い出したのだった。

思い切り大笑いしてすっきりしたのか、突然真顔になってメビウスは言った。
「報告してなかった」
ガックリと肩を落とすメンバーだったのである。




「ほう。光の輪が出ていた小部屋で、光に吸い込まれ、入ったところで虚脱感がひどいと?」
『そうなんですよ。それだけではなく、本来使えるはずの魔法なども修行時代の中盤ぐらいまでのものしか使用できなくなっています。おそらくですが、ジョブレベル40程度の力なのではないかと・・・』
メビウスからの報告を受けた団長とアイーシャは顔を見合わせ、頷いた。
「以前、フェイリー達が襲われ入った場所でも、力が本来の通りに出なかったとライゼルから報告を受けている。もしやしたら、あの「骨」の一件に関係あるのかもしれない。気をつけて動け」
『ラジャ。メビウス隊、只今より戦闘に向かいます』
「無茶はするなよ・・。リュウ! 危険と思ったら自己判断で脱出せよ」
『それは得意!』
『ですよねー』
「うむ。それでいい、健闘を祈る」
メビウスからの報告を受けてから、団長はパールを耳からはずし、アイーシャに告げた。
「出撃準備を。今動くことのできる団員は急ぎフェ・インへ向かわせろ」
「了解!」
「メビウスがきっちり報告してくるということは、そうとうヤバイということだろう。アイーシャが指揮をとれ。私は【上】と掛け合ってくる。整い次第、出立せよ。それについての報告はいらん。現場に着いたらでいい」
「すべて了解しました」
「たのんだ」
団長は、本気の印としてサンドリアの獅子の文様が刺繍された紅いオーブを身につけ部屋を後にした。それを見送りアイーシャは驚く。
「う・・上って・・こ・・国王・・・」
団長の本気を見たアイーシャも後れを取るわけには行かないと、団員の動きを確認し、メンバーを選出したのだった。
「こちらアイーシャ、ジェイトン、グッキー・ライゼル、および見習いのフェイリーは直ちにフェ・インへ向かえ。私は先に向かう。現地で私と合流。その後の支持はそこで行う。急げ」
『こちら、ジェイトン他3名。まもなくサンドリア王国に入る予定でしたが。直ちに峠方面へと向かい、フェ・インへと向かいます』
「たのんだ。ジェイトンは一足先にもどり私と行動を共に、グッキー。頼んだよ」
『了解しました』
何かが大きく動き出したのである。
by ryo0610hi | 2010-07-15 11:43 | サンドリア編