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by ryo0610hi
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風の教えるままに サンドリア編7

明日の戦いに向けて、早めにキャンプの火を落としみなが横になった。
「フェイちゃん。ねむれない?」




何度も何度も寝返りを打つフェイリーに、グッキーが声をかける。
「う・・ん・・」
「そか・・。じゃ手をつなごうか。なにかあったら僕が起こしてあげる。これなら安心でしょ?」
そういって、グッキーがフェイリーに手を伸ばすと、フェイリーもおずおずと手を伸ばして、そしてギュッと手を握ってきた。
「大丈夫だよね? みんな大丈夫だよね?」
毛布を頭の先までかぶり、つないだ手を両手で覆いそれに額を付けて、フェイリーは小声で聞いた。
グッキーは毛布越しにフェイの頭を優しく撫でてあげながら、「もちろんさ」と、小声ででも、力強く答えた。
「うん。うんっ」
何度もなんども頷いて、そうしているうちにフェイリーは眠りについたのだった。
「くそう・・・」
誰がつぶやい言葉だったのだろう。この言葉を最後に忌々しいこの部屋の中は静かになった。
明日の戦いの場となる入口は相変わらず怪しく光り続けていた。



キャンプの食事は質素だったが、工夫ひとつでとってもおいしくなる。というのがジェイトンの信条。
なので、誰に頼まれなくても自分から張り切って作り始める。たまに張り切りすぎてとんでもない物を作ったりもするが、ここにはそんな材料もないので、みんな安心してその場から離れて任せている。
「くりちゃん。お湯沸いたわよ。お茶でも飲んでてちょうだい」
「おう。そうするか」
まもなく戦いに行くとはまったく思わせない、のんびりとした空気が流れる。
「おー 干し肉のスープとはすごいな」
ジェイトンが作っている鍋を覗きこんでクリエルは感心していう。
「しかし、よく材料もってたな」
「んふふ。実はね、乾燥させたお野菜をいくつかもってきているの。生でも食べられるし、こうやってスープにもできる。あたしって天才」
「そりゃ天才だ! たまにとんでもないの作る天才でもあるがな!」
「失礼ね!」
「事実だろっ!」
きーーっとジェイトンはクリエルを睨む。が、記憶にも新しい鳥の生首事件?で、フェイリーを泣かせたあの料理があるため、強く否定できないジェイトンの負けである。
「相変わらず、たのしいですね。二人は」
メビウスがにこにこしながら言うと、どこがですか! と二人から返ってくる。
「いやー 楽しいなぁ」
はっはっはと高笑いされて、二人はいやそうにお互いから顔をそむけたのであった。
と、どたどたと外のドアが開いて、顔を洗いにと水場までいっていたフェイリー・ターリ・グッキー・ライゼル・リュウ・スラグが帰ってきた。
「おやおや、にぎやかですね」
メビウスがいうと、フェイリーが目をキラキラさせてたいへんなの! と叫んで答えた。
「大変? ほほう。どんなふうにです?」
にこにこ顔を崩さずにフェイリーにメビウスが尋ねると、フェイリーは自分のベルトを指さしてみせた。
「おやおやおやおや。またなつかしいベルトですね」
「ターリさんがね、『あいつ鍵もってそうだぜ、ちょっと殴って脅してやるか』って」
フェイリーがターリの口真似をしてにやりと笑って見せる。
「ほー、ターリは弱い奴にはずいぶん強気ですねぇ」
にこにことしたまま、辛辣にいう。
「そこっ! ちょっと黙っておいらの武勇伝ききなさいっ」
ターリが余計なことを言うなとメビウスを指さす。
「はいはい。で、強気なターリさんはどうしたの?」
「うんっ。近くの小部屋のシャドウ殴ったら、本当に鍵落としてね、そしたらそこに木箱がたまたまあって、鍵開けたら、ベルトがでてきたっ!」
「ほー。いいですねぇ。このベルトは命中が上がるのでとってもいい。強くなりますね」
にこにこと頷くメビウスに,フェイリーの笑顔が一瞬止まり
「みんなと同じに戦えるかな・・まもれるかな」
と、小さくメビウスに訊いた。
「ええ。もちろんです。もちろんですよ。フェイリーさん」
メビウスは真顔でその問いに答えた。そして、すぐに二人でにこにこ顔に戻って大きく何度も頷いたのだった。


「最終確認。中にはいるのは、私とフェイリー・グッキー・ジェイトン・クリエル・ライゼル。待機はメビウス・リュウ・カイル・スラグ・ターリここまではいいね」
アイーシャの言葉に全員が頷き返す。
「待機組は、冒険者が来た時の威嚇と中にはいっている者たちがなにかあったらそのフォローを」
「了解」
メビウスが代表して答える。
「中にはいる者へ作戦を伝える。質問は伝え終わってからで頼む」
アイーシャがその前にと、フェイリーに近寄り目線を合わせた。
「フェイちゃん。お守りを私に貸してください」
「はい・・」
首にかけることをやめた『お守り』は革のちいさな袋の中に納めて持ち歩いていた。その袋から取り出しアイーシャに渡す。
「相変わらず赤く膨らんでるね」
そっとそれを台座に近づけると、まるでそれを待っていたかのように台座の紋章は強く光る。
「さて、中に入ったらジェイトンはみんなへ強化。グッキーはその補助。MPを回復したのち、ライゼル」
「はいっ」
「君がボスへ特攻」
「了解しました」
小気味いい返事に、満足して頷いてから、言葉をつづけた。
「クリエル、フェイリー両名は、ライゼルに続きボスへ特攻。使える限りの力を使い全力で殴るのが仕事。ジェイトンとグッキーはその補助に着け」
「了解しました」
「私は雑魚を引き付ける。つまり! ボスの殲滅が遅いと私が危ない。私になにかあったら化けてでてやるにゃっ」
アイーシャがいうと、フェイリーとライゼルを除く全員が「超こぇぇぇっ!」と叫ぶ。
「?????」
フェイリーとライゼルが首をかしげているのを、なんでもないと制止して、アイーシャは続けた。
「さて、いこうかね。めびさん。あとは任せた」
「うむ。行っておいで。ここはまかせてくれ」
お互い頷きあい、そしてメビウスは入口へ、アイーシャは光る紋章へと進み出た。
「いこう。そして終わらせよう」
アイーシャの言葉に、クリエル、グッキー、ジェイトン、ライゼル、フェイリーが光る紋章へと近づく。
お互い目で合図を送り、紋章へと一歩足をかけた。
『みつけた・・・。とうとう・・・・。みつけたぞ!』
その声は、中にはいる者たちだけにではなく、外にいた全員にまで聞こえる声だった。
「! めびさんっ!」
中へはいったほうがいいのではないかというターリを制して、メビウスは言った。
「私たちは信じて待ちましょう。この先なにが起こっても動けるように、各自体力を戻しなさい。隠していても見える青い顔のままではまともに戦えません。いいですね」
手にした武器を悔しげに見つめ、「そのとおりだな」と、ターリは深く、そして悔しげに息を吐いた。
「信じましょう。それが今できる私たちの仕事です」
一番悔しく、そして実は飛び出して行ってしまいそうな自分を制していたのはメビウスだと握られたこぶしの震えでターリは気が付いた。
「そうだな。いつでも飛び出していけるようにしておくよ。すまなかっためびさん」
「いえいえ。では、まずは外にいるウィン軍の偉い人に中にはいってお話をききましょうかね」
そういって扉を開け、メビウスは扉の前で安全を祈るようにしていたミスラに中に入るように伝えたのだった。
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by ryo0610hi | 2012-02-06 11:30 | サンドリア編