FFXIのキャラですすめる小説


by ryo0610hi
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風の教えるままに サンドリア編 2

氷河について二日目、相変わらず吹雪は続いていた。
このままでは体力が持たないだろうと判断したメビウスは、潮の香りのする岸壁近くに立つ謎の塔のそばにキャンプを張ることにしたのだった。
風と戦いながらなんとかテントを張り、雪を溶かしお湯を沸かしたそれで、クリエル特性の温かいお茶を飲んでやっと全員が一息をついたのだった。
「ふぅ・・・生き返る」
「さすがクリさん。ここにまでしっかりお茶道具を持ってきているとは」
みんなが口々に褒め称えると、スラグだけが盛大なため息をつき、クリエルは苦笑いをするのだった。
「おや、すーさん。ため息なんかついちゃって・・」
ターリがいうと、スラグはさらに小さくため息をもらした。
「いえね・・。この旅の経費はもちろん団もちなわけなんですが・・」
「げほん けほん!」
スラグの言葉を必死に消そうと、クリエルが大きく咳をするが、全員が瞬時に察してしまった。
「そういやこれ、高級品・・しかも最新式・・」
「ふるいのあったよなぁ・・あれどうしたん?」
「おいしければなんでもいい~」
リュウとカイルが攻めの体制の中、メビウスだけはそういってお代わりを要求したのだった。
「まあ、そのとおりですけどね、たしか古いのは穴があいてるとかアイーシャがぼやいていた気がするし」
スラグもそういってお代わりを要求したのである。つまりは、許されている証拠であった。
「さて、ここで夜明けをまって明日はいよいよフェ・インです。装備の点検整備をしっかり頼みますよ」
メビウスの言葉に全員頷き、それぞれの武器や防具の点検をはじめたのである。






フェイリーたちが虹をみて感動していると、突然悲鳴が響き渡った。
「たすけて!」
慌てて声のするほうを見ると、巨大な羊に追いかけられている冒険者であろうミスラ族の一人がおいかけられていた。
反応したのはフェイリーが一番早かった。ジェイトンの肩から飛び降りると巨大羊めがけて走り出し、気孔弾を撃ったのである。
巨大羊は冒険者からフェイリーへと標的を変え、向かってきた。
武器を構え巨大羊の攻撃を交わし、その代わりに武器を携え拳をお見舞いする。
「ち・・ちょっと! これ Bloodtear Baldulf じゃないのーー!!!!!!」
雄羊の大きさを近くで見て、ジェイトンが悲鳴をあげる。
「げっ BBかよっ!!」
ライゼルも声を上げた。
「わ~・・はじめてみた・・・」
グッキーはまじまじと雄羊をみて、その大きさを楽しんでいるようだった。
「はっ、ちがうわよ! フェイちゃんを援護よ! グッキーちゃん! ぼけっとしてると食べちゃうわよぉ!!」
善戦はしているが、やはり雄羊とのレベル差か羊からの攻撃を食らうとHPの減りも大きいようだった。
慌ててジェイトンのケアル・グッキーからは弱体。ライゼルは戦闘に参加しフェイリーをかばった。
4人対一匹。こうなれば巨大な羊であろうとも負けるわけもなく、大きな地響きとともに雄羊は地に倒れた。
「ふぅぅぅ・・びっくりした」
「あれー・・羊の中からなんか出てきたよ」
みんなが冷や汗をぬぐっている中、一人のんきにフェイリーは地面に落ちていた丸い盾を両手でもって頭上に掲げ拾った~とのんきである。
「まあ、すごい、もしかしたらバイキングシールドじゃない? フェイちゃん。近い将来使うかもだから、大事にとっておきなさいな」
ジェイトンがいうと、グッキーもライゼルも「たしかにフェイむきだ」と笑って頷いたのだった。
「あの・・、ありがとうございました!」
追いかけられていたミスラ族少女が頭を深々と下げてお礼をいってきた。
「無事でよかった、怪我はありませんか?」
ライゼルが言うと、少女は顔を赤くして、「はい」と頷いた。
「ここら辺には、ノートリアスモンスターが沸きます。なのでここではなく場所を移したほうがいいでしょう」
「わ・・わかりました」
「きをつけて」
ライゼルがにっこり微笑むと、少女は顔を真っ赤にしながらも大きく頷いて、もう一度今度はグッキーたちのほうに向かって深く頭を下げるとさよならと両手を
大きく振って、安全そうな場所へと移動していった。
「ライ君がまじめになると、みんな顔真っ赤にするね」
グッキーがからかい混じりにいうと、ライゼルは「はぁ?」という顔になる。
「顔だけはいいものねぇ・・中身はしらないでしようから・・」
ジェイトンの言葉にライゼルががっくりと肩を落とす。
「どうせ・・ね。いいですよ・・。ああそうだ、フェイ」
ライゼルは雄羊の角をフェイリーに差し出した。
「ただの角じゃないぜ。『暴走雄羊の角』だ。モンクには大切なものだよ。もってて、落ち着いたらもうひとつとりにいこう」
「はいっ! ありがとうライ君」
「うん」
大切に角をかばんにいれてフェイリーはうれしそうだ。
「なんか・・最近、兄妹っぷりがあがっていいわねぇ」
「ふふ」
しみじみするジェイトンにグッキーはうれしそうに微笑んだのだった。




夜が明けた氷河は、連日の吹雪がうそのように晴れ渡っていた。
その空を見上げてターリはひとつため息をつく。
「おや、ターリ。ため息なんからしくないですね」
メビウスがからかうと、ターリは肩をすくめてみせた。
「いやね、珍しく晴れるからなんかいやーな予感だなーと」
「ええ? それは逆じゃないのかい? 晴れたからこれはいい門出だと」
メビウスがいうと、だからだよとターリは言った。
「張り切って暴れる誰かがいて、みんながそれに巻き込まれて・・・ああ・・こわい」
「ふむ・・だれだろうね、そんなひと」
メビウスの言葉に、聞き耳を立てていた全員が心の中で「あなただよ」と突っ込んだのはいうまでもない。

氷河の一番端にあるフェ・インの塔。
メビウスの一行は塔の中に入り、一階に当たる場所を軽く見てまわり、特に大きな変化などないことを確認した。
「地下かそれとも、召喚獣の試練の間か・・」
カイルがいうと、メビウスは違うだろうと否定した。
「ここが何事もなく平和ということは、そのほかの場所もおそらくなにもないでしょう。あるとしたら、ただ一箇所」
「ほう」
「地図を広げてください」
メビウスがスラグに指示を出す。すばやく従いフェ・インの地図を床に広げた。
「今、私たちがいるのはH-8のこの広場」
メビウスは右の人差し指で場所を指して見せた。
「で、以前ですが、ターリが報告してきた謎の光る円があったという部屋がここのK-8のあたり。怪しいのはここだとおもう」
「なるほど。そんな報告があったのかい?」
メビウスの言葉に、頷きスラグにたずねた。
「『たまたま入った小部屋の先で力が抜けた。やっと出れたと思ったら入った場所とは別の小部屋に出ていた』。という報告なら多数たりました」
「ふむ」
「その『たまたま』いくようなところということで、ここにあたりをつけてみました」
メビウスの言葉に「あてずっぽうっていいなよ」と、小さく突っ込んだリュウであった。
「ゲホンゲホン。 まずは行ってみよう。それから地下へいっても遅くはないだろう」
メビウスは決断し、それに従うメンバーだった。


メビウスが示した部屋の前にはドールが二体。それを刺激しないようにして扉の中へ入る。
「へえ・・こんな小部屋があるなんてしらなかったよ」
小さな小部屋の真ん中に、少し高くなった円形の台座があり光り輝いていた。その様子を見てリュウがものめずらしそうにしゃがみこんで見入っていたのだった。
「うーん・・。これといってなにもなさげだねぇ」
小部屋の中を見渡したターリがつぶやくと、カイルも頷いて台座に乗ってみたそのときである。台座の上のカイルが光の中に吸い込まれていったのだった。
「なに!」
あわてて、光の渦から抜けようとしたカイルだったが、吸い込む力になすすべもなく消えていった。
「カイル!」
吸い込まれるカイルを助けようと全員が光の台座に足をかけると、カイルと同様に光に包まれ吸い込まれるように消えていったのであった。
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by ryo0610hi | 2010-04-07 18:17 | サンドリア編